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「初めてのアンティーク」シリーズ、第3回目は「本棚」です。
アンティークの本棚は大きくてインパクトもあるから取り入れるのが難しそう・・・なんてお声が聞こえてきそうですがそんな事はございません!
アンティークならではの経年による豊かな風合いを感じさせつつも、使いやすさ・取り入れやすさを兼ね備えた本棚もたくさんございます。
インテリアにそっと華を添え、お部屋をワンランクアップさせるアンティークの本棚を、歴史や魅力、具体的な使い方と併せてご紹介いたします。
前2回はこちらからお読みいただけます。
第1回《初めてのアンティーク-入門編-》
第2回《初めてのアンティーク-ドローリーフテーブル&ゲートレッグテーブル編-》
-目次-
1:アンティーク本棚の歴史
2:アンティーク本棚の種類と魅力
3:アンティーク本棚の使い方
4:アンティーク本棚のお手入れ方法
14世紀、15世紀の英国ではまだまだ王権の確立が整わず荘園領主同士の小競り合いや、フランスとの百年戦争、バラ戦争等が起こり政情は不安定でした。15世紀にグーテンベルグの活版印刷が発明され、徐々に書籍の流通が確立されて行きますが、依然として書物は大変に貴重なもので、多くは教会や各大学の図書館、宮殿などで保管され、一般の人々が手にすることはほとんどありませんでした。
ですから本来ブックケースとは大学の図書館などにある壁に備え付けの大型の棚のことを指しました。 また、当初は書架に固定された鎖で本を繋ぎ、書架の脇で書物を閲覧したりする方式のものもありました。(Chained Library)17世紀に入り政情が安定し、文化、生活レベルも向上して書籍が一般にも流通し始めるようになり、小振りな書棚や扉付きの本棚が作られるようになりました。 18世紀に入り大型のガラス扉をもつ、建築の装飾を取り入れたブックケースが作られ、以後様々な形態のブックケースが登場し現在に至っています。今日では一般的にガラス扉のついた書棚をブックケースと呼ぶようです。フランスでは図書館と同じくビブリオテック『BIBLIOTHEQUE』とも呼ばれます。
長い年月を経た深みのある木部の風合いや質感の良さは、現代家具とは異なるアンティーク家具の魅力です。
細部の装飾は家具職人の手によって一つ一つ、時間を掛けて丁寧に施され、その魅力は日常にゆとりと豊かさを与えてくれることでしょう。
アンティーク本棚はアンティーク本来の魅力に加え、造りが頑丈で本をたくさん収納できるのはもちろん、食器棚やコレクションを飾る飾り棚としての役割も担います。
アンティークで「本棚」に分類されるアイテムは意外と種類豊富、それぞれに魅力がたくさんあります。用途やお好みのデザイン、収納するもののサイズなどでお気に入りの一点をお選びください。
《BOOKCASE》
一般的にガラス扉の付いた書棚を「ブックケース」と呼んでいます。
高さ1m未満のものから2mを超える大型のものまで、サイズは様々です。キャビネットと異なる点は、棚や側が板材で、しっかりと本を収納できる丈夫なデザインです。
キャビネットのような華やかさ、というよりも、シンプルなものや重厚なデザインが多く和室にも合います。
細部を彩る美しいレリーフはもちろんの事、ステンドグラスやグレージングバー(桟)、アーチ等、ガラス扉のデザインにもご注目。アンティークならではの意匠が煌ります。
《BOOKSHELVES》
扉の付いていないオープン棚のブックケースを「ブックシェルブス」「スタンディングブックシェルブス」などと呼んでいます。
オープン棚ですので照明を合わせたり、観葉植物を飾ったり、ディスプレイシェルフとしてインテリアを彩りつつ、本を収納できる人気のアイテムです。また、小さめのサイズや細身のものが多く、デザインもシンプルで取り入れやすい点も魅力です。
《STACKING BOOKCASE》
STACK=積み重ねるという意味で、その名の通り箱を積み重ねたブックケースの事をスタッキングブックケースと呼んでいます。元々オフィス家具として誕生したアイテムで、オフィスを引っ越す時など、棚を分解し運べた為重宝したようです。比較的シンプルなデザインが多く、モダンなインテリアにも馴染みます。
一番ポピュラーなデザインは扉を下から上へ引き上げるデザインですが、観音開きスタイルも意外と多く、その他中央にデスクが備えられたものなどのレアなアイテムもございます。
アンティークならではのデザインで目を引きますので、ショップ什器としてもお勧めです。
《MAGAZINE RACK》
本棚の中では一番小ぶりなマガジンラック。新聞や雑誌を収納するタイプだけでは無く、テーブル+シェルフ+新聞/雑誌を収納できるデザインや、小さな本の収納に特化したもの、雑誌入れの下がシェルフになっているものなど、小さいながら魅力が詰まったアイテムです。
デスクサイドやソファーサイドはもちろん、デザインによっては玄関周りなどのスモールスペースを彩る家具として活躍するものも。
《REVOLVING BOOKCASE》
Revolve=回転させるという意味で、その名の通り軸を起点にくるくると回転し、どこからでも本が取り出せるようになっているブックケースです。程よい高さでソファーサイドやチェアーサイドでテーブルのようにしてお使い頂く事もできます。
意外と本の収納力が高く、また読みたい本を見つけやすいデザイン。
こちらも現代家具にはない、アンティークならではのアイテムです。
本をたくさん収納する為の家具ですので棚板がしっかりとしているものが多く、頑丈で安定感があります。
ですので本だけでは無く食器やコレクションを収納してお使い頂くのもお勧めです。
《食器棚として》
お気に入りの食器を飾る家具としてもお勧めです。前述の通り、奥行きがスッキリとしているものが多いので、圧迫感が少なくお部屋を素敵に彩ります。ブックケースは貴重な本を収納していた名残として鍵付きのものが多いのですが、マグネットキャッチを取り付けて、鍵を掛けずにお使い頂けるよう加工する事も可能です。マグネットキャッチの取り付けをご希望の場合には、お気軽にお問い合わせください。
(マグネットキャッチ取り付け=1箇所に付き¥2,000〜)*税別
食器をたくさん収納する場合には、上部がガラス扉、下部がパネル扉(=木の扉)になっているものがお勧めです。よく使う食器や飾りたいものと隠したいものを分けて収納できますので、使い勝手が良く整理整頓がしやすくなります。
スタッキングブックケースに食器を飾るとインテリアの素敵なアクセントに。
《3 大切なコレクション用のケースとして》
カメラやメガネ、フィギュアやCDなどなど、大切なコレクションを並べ楽しむための家具としてもお勧めです。写真のように扉に桟やステンドの無いブックケースは中にディスプレイするコレクションをより見やすく、より綺麗に見せてくれます。
《4 ディスプレイシェルフとして》
シェルフタイプの本棚は、本の他に植物や雑貨などを配置しディスプレイシェルフとして、インテリアのアクセントとなるアイテムです。
扉が無い分ディスプレイの幅が広がりますので、アパレルや雑貨屋さん等のショップ什器としてもお勧めです。
そのほかにも・・・
お気に入りのアンティーク家具をどのようにお手入れすれば良いのか?気になる方も多いのではないでしょうか。
ジェオグラフィカのアンティーク家具は基本的にシェラックニスで仕上げられています。シェラックニスは深みのある光沢で、アンティークの木材の風合いを活かすのに最適とされる塗装方法です。長くお使いいただく為に、日常のお手入れとしてシェラックワックスをおすすめしております。
シェラックワックスは家具の汚れ落とし、保護、艶出しが出来、磨き込むことで本来の素材の美しさが蘇ります。ぜひ取り入れてみてください。
まずは家具用ワックスと柔らかい布を準備します。 使用する布はタオルのような起毛地ではなく、Tシャツなどに使われているメリヤス地がおすすめです。
伸びの良いワックスです。
少量を柔らかい布に取り、木目に沿って伸ばすように塗ってください。
シェラック塗装を施された天板などの耐水性を高めたい場合は、初回の塗布の際に多少多めに布などに取り、くるくると円を描くように全体にまんべんなく塗りこみます。
POINT!
10分〜20分ほどそのまま馴染ませます。
しっかりと木肌に馴染ませたら、ワックスの付いていない綺麗な布で拭き上げていきます。
木目に沿って、磨くようにして丁寧に拭き上げましょう。
完成!
またシェラックワックスは塗り重ねる事によりオリジナルの塗装を補い、塗膜をコートしていきますので、更に耐水性が向上します。季節の変わり目や、乾燥が気になり始めたらお手入れを始めましょう。
最後までお読み頂きありがとうございます。
アンティークの本棚も他の家具と同様に多種多様です。小ぶりな本棚は取り入れやすく、大きなものは収納力抜群、使用目的やライフスタイルに合わせて選べる点はアンティーク家具の魅力の一つです。また、時を経たものだけが纏う雰囲気や、上質な木の質感、風合い、時間を掛けて施された丁寧な意匠など、アンティーク家具には現代の家具とはまた異なる良さがたくさん備わっています。
ジェオグラフィカではそんな100年近く前に大切に使われていた、魅力がたくさん詰まったアンティーク家具を、アンティーク家具が初めての方にも安心して長くお使い頂けるよう、"経年変化"を活かしながら専任スタッフの手によって一点一点丁寧にできる限り綺麗に修復を行っています。
もちろん、新品の家具ではありませんので、押し傷や打痕などがある場合もございますが、アンティーク家具の良さとして、家具が刻んできた歴史や風合いを感じながらまた長く大切にして頂けましたら幸いです。
「初めてのアンティーク」シリーズは以下バナーよりご覧いただけます。
これからアンティーク家具を取り入れたいとご検討されていらっしゃる方へ、ご参考にして頂けましたら幸いです。
商品についてご質問がございましたら、メールまたはお電話にてお気軽にお問い合わせくださいませ。
Mail shop@geographica.jp
【ジェオグラフィカのアンティーク家具について】
ジェオグラフィカのアンティーク家具は、英国を中心とした欧州のアンティークディーラーとの間に長年に渡って築いてきた、独自のネットワークから仕入れられています。品質、コンディションともに厳選されたジェオグラフィカのアンティーク家具は、設備の整った横浜ファクトリーにて、専任の修復スタッフの手で「それぞれの家具にとってベストな状態」に修復されます。
たとえば、チェアーは丁寧に解体してからまた長い間使える強度が保てるように、しっかりと組み直します。シートも同じく、古い生地やクッションを剥がして、そのチェアーに合わせて新しく選んだファブリックできれいに張替えをします。
テーブルも同じくしっかりと強度を出すための組み直しをしたあとに、アンティークの風合いを残しつつもきれいに、元々の塗面をできるだけ活かしながら全体的に再塗装を施します。
【ジェオグラフィカのアンティーク家具と修復について】
また、ジェオグラフィカでは継続して各地の指定文化財などの収蔵家具の修復活動を行なっています。これらの収蔵家具の修復は、出来る限りオリジナルを保存し、家具として正しく時を経た姿に再生することが主題となります。そのために正しい修復方法での作業が必要になり、高度な技術の維持も求められますが、同時に大きな学びも得られます。
収蔵家具の修復過程につきましては、以下バナーよりご紹介しております。お時間がございましたらぜひご覧ください。
*写真はイメージです。