1890年代、ヴィクトリアンのダベンポートデスクです。
18世紀後期、ギロー商会がダヴェンポート大佐のために製作した「ダベンポートデスク」は、蝶番式の傾斜蓋と側面の引き出しが特徴。コンパクトなサイズながらもデスクと収納が兼ね備えられた優秀なアイテムです。
優美な曲線を描くデザインや繊細なインレイ細工、ウォールナットの杢目、真鍮ギャラリー、蓋を開けた内部の仕様などなど、どこを見ても美しく計算されて仕上げられた逸品。

自社工場にて木部や塗装の修復を行いました。
フラップや扉には鍵が掛かるよう修復しています。

フラップを開くと小引き出しや仕切りの収納部が現れます。

向かって右側の扉を開くと引き出しが現れます。

サイド

バック
後ろ姿もとても綺麗です。

向かって左側の扉はダミーになっています。
鍵穴まで施されていて精巧な造り、どこから見ても絵になるデザインです。

フラップのレザー部はオリジナルを生かしました。

フラップを開けると小引き出しと仕切り、A4サイズも余裕で収まる収納部が現れます。

仕切りの透かし彫りがアクセントに。

真鍮製のギャラリー付きのトップを開くと、ペントレイやインク入れの名残が。
繊細な透かし彫りのフタ付き小物収納スペースも美しいです。

トップやフラップ、扉等、ポイントでインレイ細工が施されています。
ウォールナットの杢目と合わさって優美です。

レザーはオリジナルを生かしています。
所々染みがございますが概ね良好です。

エレガントな曲線を描く脚部には、植物モチーフの地堀彫刻が施されています。
繊細で緻密な仕上がりです。

アーチを描くように縁取られた扉の意匠。
ウォールナットの杢目とインレイ細工の組み合わせが一際目を引きます。

扉を開くと引き出し収納が現れます。

引き出し内部まで修復済みです。

後ろ姿も大変美しく、置き方の幅が広がります。

サイズは以下の通りです。

引き出し内寸(mm)
①：W275 D265 H90
②：W275 D265 H100
③：W275 D265 H100
④：W275 D265 H110

ディスプレイイメージ
＊撮影で使用した小物類等は付属いたしません。