ガラスの妙技
2023/05/28 | スタッフの日常
5月28日 大曲 美生
ジェオグラフィカスタッフも続々と訪れている「ルーブル美術館展 愛を描く」に私も行ってきました。
普段あまり見かけないような若い女性のお客さんがかなり多かったのが印象的でした。
キャッチーなテーマで、美しい絵画ばかりなので人気があるんだなあ、と驚きました。
(私もお土産のルーヴルッ子は逃しました…)
そして同じ日にもう一つ、同じ六本木のサントリー美術館で開催中の「吹きガラス 妙なるかたち、技の妙」にも行ってきました。
サントリー美術館は結構久しぶり。静謐な雰囲気でゆったりと鑑賞できる、好きな美術館です。
紀元前の古代ローマに始まり、現代の日本のガラス作家さんのクリエイティブな作品まで、
ありとあらゆる吹きガラス作品が紹介されていました。
今回嬉しかったのが、技法についての説明がとても詳しく、またわかりやすかったこと。
シンプルな図で、いま目の前にある作品がどのように作られたのかが良くわかるようになっています。
技法がわかると、こんな難しいことを何百年も前の人は手でやっていたの?!とますますその品物の魅力が高まります。
製法が正確には解明されていない古代ローマの「二連瓶」「四連瓶」(試験管を2本、4本くっつけたような器)を、
現代のガラス作家さんが研究した手法で再現して作ってみた、という作品もあり、その見事な再現性と研究の深さにも感動しました。
一部の展示品は撮影が可能。
あまり写真ばかり撮っていると目に焼き付けることを忘れてしまうのでたくさんは撮っていませんが、
いいなあ、と特に強く感じたものをいくつか写真に収めました。
注ぎ口を作る技術が完成したことがわかる古代ローマ時代の小さな器と、
超絶技巧ともいえるヴェネツィアガラスの傑作、船型の水差。
特にこの船は、いくつものパーツからできていて、絶妙にバランスを保っている感動モノの逸品です。