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2023/03/07 | スタッフの日常
3月7日 大曲 美生
東京都美術館で開催中の、「エゴン・シーレ展」に行ってきました。
この展覧会の開催を知るまでエゴン・シーレについての知識はほぼゼロで、自分の好みかどうかもよくわからないけれど、
東京都美術館の企画展は絶対に楽しい、と勝手に信頼しているので、
新たなアートに出会えるわくわく感いっぱいで訪れました。
幼少期からその才能を発揮し史上最年少でウィーン美術アカデミーに入学したシーレ。
ですがウィーン分離派が最も盛り上がっていた時期、アカデミーを中退してクリムトに弟子入り。
大いに影響を受け、クリムトも彼を高く評価していたようです。
シーレの画風はその後様々に変遷し、今回の展覧会では時系列でその変化を辿ることができます。
同じ人が描いているのが信じられないほどの変わりように驚きました。
時代により象徴主義、表現主義、など一応分類されてはいましたが、シーレの絵はそういう枠組みにもはや収まらないように思います。
いま見ても新鮮で、技術の高さ、個性の強さに衝撃を受けました。
もっと広く世界に自分の絵を見てもらいたい、と創作の意欲も旺盛だったシーレですが、
28歳の若さで、スペイン風邪により命を落としてしまいます。
もっと長く生きていたら、いったいどんな絵を描く画家になっていたのだろう、ととても残念です。
この展覧会では、同じ時期のウィーンで活躍した他の画家たちの絵も多く見ることができます。
いろいろな画法を試すいろいろな画家たち、余計なことは考えずありのままで受け止めないと、頭がパンクしそうでした。
コテコテのウィーン分離派!なポスターや絵画もたくさんあり、新しい芸術の波が押し寄せていた当時の空気を感じられたように思います。
やはり東京都美術館は期待を裏切りません。
会場のレイアウトが毎回がらっと変わるので、それも楽しみのひとつです。
なによりも学芸員さんたちの愛が伝わる展示構成とグッズの数々。満足度が本当に高いのです。
といいつつ今回はお土産は少なめ。ポストカード数枚とマグネットを買って帰りました。