GEOGRAPHICA

嵐の夜に読みたい一冊

2020/04/02 | スタッフの日常

4月2日 中野美穂

「春の嵐」と呼ばれるものでしょうか。最近はやたらと風の強い日が多いような気がします。
北からの冷たい空気と南からの暖かい空気がぶつかり合うこの季節、急速に低気圧が発生する事で台風並みの暴風が吹く事があるそうです。

夜中に激しい風の音が鳴りやまないそんな日には、何となく読みたくなってしまう一冊があります。

『あらしのよるに』

ご存じの方も多いかもしれません。
嵐の夜に出会い意気投合した二匹は、あくる日に再会してみると、それはなんとオオカミとヤギだったというお話です。

捕食する側とされる側にもかかわらず、深い友情で結びついてしまった二匹。
共に生きようとしても、やはり元々生きる場所の違う者同士、その行方には大きな苦悩が付きまといます。
絵本ではあるのですが、大人になってからも、途中からは涙なしには読めません。

全編を通すと実はかなりのボリュームがあり、ついじっくりと読みふけってしまう一冊です。



さて、世の中の混乱に気を取られている内にいつの間にか四月に入ってしまったようで、季節はすっかり春です。
遠出してお花見というのも難しいのですが、先日、近所で桜が咲いているのに目が留まりました。

気の休まらない日々ですが、春を感じさせるものを見るとやはり和やかな気持ちになりますね。