GEOGRAPHICA

イザベラ・バードの旅路

2020/02/29 | スタッフの日常

2月29日 中野美穂

ここ最近は新型ウイルスの影響もあり、休日もなかなか外出がしにくい状況です。
特に美術館や博物館もお休みの所が出はじめているので、非常に残念…。

せっかくなので家にある本でも整理しようと色々と引っ張り出している内に、ついうっかり一気に読んでしまったのがこちらです。

『ふしぎの国のバード』。
イギリスの女性冒険家イザベラ・バードを描いた漫画作品です。

著書『日本奥地紀行』を下地に描かれた作品ですが、彼女の目を通して見た当時の日本の文化がとても面白いです。

日本語を話すことができない主人公の視点なので、当然、日本語の会話部分は読者にも判別できない文字で書かれており、
何を話しているのか、何をしているのかは日本人の読者でもはっきりとは分からない事があります。

言葉も価値観も違う旅先の土地で出会う人々は、素朴でもあり奇異でもあり…。
どこか理解できない恐ろしさを感じる事もあるのですが、バードの目を通すことで、わくわくするような冒険心と異なる文化への敬意が伝わってくるような物語となっています。


ちょっとした外出も悩みどころな今日この頃…、家に居ながら冒険を楽しむことができるおすすめの一作です。