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2019/12/02 | スタッフの日常
12月2日 中野美穂
久しぶりに豪華絢爛な展覧会をと思い、上野で開催中の『ハプスブルク展』に行ってきました。
日本でも定期的に開催されるハプスブルク家の展覧会。
今回の特徴は、豊富なコレクションをコレクターや時代ごとに辿り、個性豊かな一族の人々に焦点を当てた点です!
何と言っても楽しみなのはベラスケスが描き続け、ラヴェルがその生涯を偲んで曲を作ったという王女、マルガリータ・テレサの肖像です。
ハプスブルク家は「高貴なる青い血」を守るために血族婚を続けた余り、短命な子供が多かった事で知られています。
マルガリータ・テレサも幼い頃から叔父に嫁ぐ事が決まっており、数多く残されている肖像画も、そのお見合い写真のような形で描かれたものでした。
煌びやかな世界に隠された悲劇…のようなイメージだったのですが、その結婚生活は意外にも幸福だったそうです。
広くスペースを取られ展示された彼女の肖像画を観ながらその生涯に想いを馳せると、出自に翻弄された幼い少女に対する物悲しさや、宿命のような人生の中で幸せな時間を掴み取った力強さへの尊敬といった様々な感情が湧き起こり、不思議な満足感が得られました。
その他、マリア・テレジア、ルドルフ2世、フェリペ4世、マリー・アントワネットなどなど。
ハプスブルク家を代表する人物たちの生き様に触れる作品がたくさん展示されています。
上野公園では現在、様々な展覧会が行われ、どれも興味深いのですが…まずはこちらをオススメです!