GEOGRAPHICA

ソフィ カル展

2019/04/03 | スタッフの日常

4月3日 中野美穂

原美術館で開催していたソフィカル展。会期終了間際になんとか観に行く事ができました。

「人生最悪の日」までに向かうカウントダウンと、その後の精神の回復の様子を描く二部構成。
特に後半、出会う人に人生で一番辛かった経験を聴き、その代わりに自身の体験を話すという対話を記録した展示は、語る人物の痛みの経験が重くのしかかってきて、淡々と綴られる文章を読むだけでとてもエネルギーが必要でした。
その一方で、他者の体験を繰り返し聞く事で少しずつ苦しみから抜け出して行く作家自身。対照的な姿にやるせないような清々しいような複雑な気持ちになりました。

小さな美術館ですが、なかなかに密度の高い展覧会。大きな巡回展とはまた違う迫力があり、やはりどちらも面白いなと思います。