5月30日 瀬藤万里絵
今でこそ「歴女」というパワーワードが横行していますが、
まだそんなカテゴリーもなかった頃、女子高生時代の私といえば、
歴女というほど歴史に精通してはいないものの、
日本史と国語と時代小説が大好きな残念少女でした。
特にその頃夢中だったのは新選組。
「ああまあそこは通る道だよね」という声が聞こえてきそうです。
中でも好きだったのが沖田総司で、
私にとってはJK時分からこのかた、
5月30日といえば、沖田総司の命日という有様です。
とはいえ旧暦で5月30日のことなので、今の暦で計算すると7月19日になるそうなのですが、
今でも沖田総司や土方歳三の命日付近にはたくさんの人がお参りされるとか。
(墓所の管理の方にご迷惑がかかるので、
公式団体により設定された日以外のお参りや問い合わせは禁止です)
そもそもそれまで、歴史の中に埋もれ見向きもされていなかった人物たちのはずですが、
ここまで多くの人々の注目を集めるに至らしめた、子母澤・司馬両氏の影響力。
きっと、鞍馬天狗もびっくりでしょう。
今私たちが抱いている誰かの悪のイメージも、
あるとき何かをきっかけに、突然ガラッと変わったりするのかも。
吉良上野介に幸あれかし、と、彼の名誉についても思わずにはいられません。
結構いいお殿様だったらしいですよ…!
それを踏まえてしみじみ惟ることは、
先に敷かれたイメージや、誰かの作った虚像にとらわれることなく、
自分なりに色々な角度や視点で物事を考えることができるような、
そんな人間になりたいものだなあと…、って話が飛びすぎでしょうかね…