8月25日 土田麦菜
アンティーク家具には不思議な名前が付いているものもあり、
それを紐解いていくのも楽しみの一つですね。
不思議名前シリーズの初回(不定期開催)は、サザーランドテーブルを。
サザーランドテーブルとはヴィクトリアン期に生まれた、こちらのテーブルの名称。
ドロップリーフテーブルと原理は同じく、両脇に垂れ下がった天板を持ち上げ、
補助の脚を開閉して天板を支える構造です。
このような構造の折りたたみ式テーブルそのものは16世紀後半にすでに登場しておりますが、
甲板部分の幅が極めて狭く、拡張板が広いことがサザーランドテーブルの大きな特徴です。
サザーランドテーブルのサザーランドとは、ヴィクトリア女王の女官長であり友人でもあった、
ハリエット・サザーランド公爵夫人のために作られたテーブルであることがその名の由来です。
サザーランド公爵夫人は、ヴィクトリア女王の身の回りのお世話から相談役までこなす、
今で言う秘書のような立ち位置で、女王も絶大な信頼を寄せており、
そして「寝室女官事件」の渦中にいた人物でもあります。(詳しくは
Wikipediaへドーゾ)
(ヴィクトリア女王とサザーランド公爵夫人)
そんな歴史に名を残す女性の名前が付けられたテーブルというわけで、
マホガニー材のエレガントな雰囲気のものが多い中、
こちらのサザーランドテーブルはオーク材を使用した重厚感のあるデザイン。
広げればダイニングとしてもお使いいただけそうです。
閉じた状態の幅はなんと21センチメートルまで縮まります。
収納時は折りたたみ、片面開きで壁に寄せたり、
広げればダイニングサイズ。
と、使い方楽しみ方いろいろ〜なサザーランドテーブルでした。
ご紹介したサザーランドテーブルの詳細は
こちらから!
そろそろサザーランドがゲシュタルト崩壊をおこして、
ジャック・バウアーが暴れだしそうなのでこの辺で。