GEOGRAPHICA

生地剥き…

2016/10/21 | 修復スタッフのこぼれ話

10月21日  久保田 勝大

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先日作業したこちらのチェア。

パッと見、綺麗な生地が張られているので「このままでも使える」と思ってしまうのですが、経年変化によるフレームの緩みや歪みを直すには、生地を剥いて締め直すしかありません。

ということで、早速生地剥きに取り掛かりました。

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まずはカッターで生地に切り込みを入れていき、大まかな部分を取り除きます。

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その後、塗装面との際に残った細かな生地と、生地を留めている釘(またはホッチキスの芯の長いの)を、ニッパーを使って毟り取っていきます。

文章にしてしまうと簡単そうですが、実はこの作業が結構大変なんです。

釘やホッチキスの芯は、生地をしっかりと留めて固定しているため、かなり深くまで刺さっています。しかも何百本(百何本かもしれませんが)と…。
これを、ニッパーで力強く掴んでは毟り取るを延々と繰り返す為、段々と握力が無くなると同時に掌にはマメができます。

そんな、作業をして生地剥きできたのがコチラ
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苦労しただけに綺麗に剥けると気持ちがイイものです。
本当に良い物は、構造からも物の良さが伺えます。

新たな生地が張られて、お客様に喜んで頂けるのが楽しみです。