8月16日 須田涼子
国立新美術館で開催中の『
魅惑のコスチューム バレエ・リュス展』を観に行きました。
1909年にパリでデビューを果たしたバレエ・リュス(ロシア・バレエ)は、
ピカソやマルティス、バクスト、シャネル、コクトーなど前衛的なパリの芸術家を巻き込んで、
舞台美術や衣装、音楽に新しい風を取り込み、
バレエを総合芸術にまで昇華したバレエの歴史においても重要なバレエ団です。
この展覧会では、バレエ・リュスが演目を上演する際に観客を魅了した、特徴的かつ豪華絢爛な衣装約140点を紹介しています。
会場は広い一つの空間にいくつもの島ができていて、
作品ごとの衣装が時代順に分けて並べられていました。
初期の作品ではバクストがデザインした衣装が多く、
どれも色使いが鮮やかかつ民族的な雰囲気を醸し出しており、
想像するクラシックバレエの世界とは全く異なる衣装になっています。
一見すると子供が絵にかいた想像上でしかない夢のような衣装が、
実際に目の前にある感覚でおもしろいのですが、
じっくりみてみると、模様が刺しゅうでできていたりペイントされていたりと、
細部まですごくこだわって作ってあり、興味深かったです。
ニジンスキーが実際に着た青神やペトリューシュカの衣装もあり、
白黒写真でしか見たことがなかったので、実物を見ることができて感動的でした。