6月29日 安田慎平
今回塗装するこちらのグラスキャビネット。
既にSOLDですが、お客様から色味の指定がありました。
「少し色を濃くし、深みを持たせて下さい。」
色の深み…。
料理で言えば、コクを出す・ダシを効かせる、といった所でしょうか。
単純に色だけを濃くすると不自然になるので、今回はステインとニスの調合に気を配りました。
↑こちらの端材に2種類のステインを入れてみました。
左は通常何も指示が出ていなければ使っていたであろうライトオーク色の物です。
右は今回の為に調合した物。
黄金色に近いウォールナット色と、赤みの効いたレッドマホガニー、濃さを出す為
少量のダークオークを混ぜました。
これを全体に入れます。
思っていたよりも濃さは出ませんでしたが、大方予想通りの手応えです。
この後はシェラックニスを入れていきますが、ここでも調合したニスを入れます。
↓
右が通常の色。元々飴色がかっています。
左が今回の為の物。黒と赤のニスを混ぜています。
これらを使い、刷毛で丁寧に仕上げてゆきます。
こちらが完成した物です。
最初の段階から少しづつ色味が変わってきています。
料理も極端な味付けは塩辛く感じますよね。
そんな事を考え、参考にしながら進めたアイテムでした。