8月26日 渡邊 宣正
夏の終わりの西瓜の話です。
大きく丸くて黒い縞模様、ずしりと重くざくりと切れば、どきりと赤い夏の風物スイカです。
無ければ全く気にもなりませんし食べたいとも思いませんが、頂いたそれはとても瑞々しく、やさしい甘さで驚くほどきれいな色をしておりました。
古くから西の方角は縁起が良いとされてきましたから、大陸より渡ってきた物ですし、夏の暑さや病気から身を守るために名付けられ、食されてきたものと思われます。たぶん。
黒い種が食べるに邪魔ですが、音符の様で楽しくもあります。ちなみに私は種を指先でちょいちょいと取り除きながら食べる派です。かまわずしゃくしゃく口に入れ、ぶぶっと吐き出す様には憧れますが、どうもそれはできません。
塩は要りません。要らないのです。要らないんだってば。