GEOGRAPHICA

おすし

2011/04/23 | スタッフの日常

4月23日 萩谷優

「寿司職人の手は付け場に立つと冷たくなる」
TVで見ましたが”長年の修業により自律神経がそう働くようになる”
と推測されるそうです。何というか、神秘的ですらあります。

寿司で思い起こされるのは、岡本かの子の作品『鮨』

作中、極端な偏食の息子のために母親が寿司を握る一幕がありますが、
それは眩い背景の描写と相俟って、神々しい美しさであり
また追憶として語られるそれは切なく、何時までも心に残り続けます。

心の奥底に優しく蟠り、折りに触れ何度でも読み返す
僕にとってそんな一遍です。