3月7日 前川結
私の持っている本を一冊紹介します。
"EAST OF THE SUN AND WEST OF THE MOON"
北欧伝説を描いた童話集「太陽の東・月の西」
この本は、挿し絵や装丁がとても美しく、かわいらしいです。
挿絵を描いたカイ・ニールセンは20世紀初頭のイギリスで活躍した挿絵画家ですが、
アールヌーヴォー全盛だったパリで美術を学び、
イギリスのビアズリーや、日本の浮世絵に影響を受けています。
その絵が何とも言えず、私好み。
繊細で、憂いがあって、色が淡く深く。
浮世絵の影響があるということで、デザイン的、
余白・空間が効果的だったり、部分部分のモチーフ一つとっても凝っています。
そして、舞台美術家でもあったという事で、一枚一枚舞台美術のように空間的(平面的な絵なのに)
絵の外の空間まで想像出来そうです。
この絵のテキスタイルで服を作ったらかわいいだろうな、とか
挿し絵に留まる事のない魅力を感じます。
そしてこの本は、見返しまでもこんなにかわいい。
しかしながら、私、この本読んでいません。
全部英語で厚さ4センチもあるのですもの。
いつか読みたいです。