GEOGRAPHICA

ワークショップ ご報告

2010/06/02 | 修復スタッフのこぼれ話

6月2日 知識 周

ちょうど一ヶ月前の5/2にアニバーサリーフェアのイベントで
「修復体験」のワークショップを行いました。
今回は、その時のご報告です。

チェアを題材に、普段修復スタッフが行っている作業を
体験していただきました。
今回参加していただいたのは、1名!!
「あれ?たったの1名?寂し~い。」と思った方!!
それは間違いですよ!!
参加人数が多いと時間制限も有りますので
ポイントを押えた進め方を考えていたのですが、
今回は1名の方に「深く!深~~く」2名のスタッフで
超スパルタ(笑)で体験していただきました。
スパルタになった原因は、参加された方のスタイル!!
自前の「青いツナギ」をお持ちになられていたので、
こちらも気合負けしないように進めた結果…
スパルタになってしまいました。(笑)

今回題材のチェアは「スクールチェア」だったので、
接合部に多少の緩みが出ても容易に抜けないように、
接合部に「釘」が打ってあり、子供のハードな使用にも
耐える作りになっていました。
安全性を、保つ為の釘なのですが、修復作業には「天敵」です。
釘が錆びているため容易に抜けないのです。
修復スタッフの我々も、嫌な作業の上位にランクインするくらいのレベルです。
で~も、トライしていただきましたよ。
だって「修復体験」ですから(笑)
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がんばって全ての釘を抜いていただきました。
次に、チェア修復の「要」でもある解体してからの再組み立てです。
このチェアは比較的解体しやすく、
接合部のクリーニングもスムーズに進められました。
接合部に木工ボンドを塗布し、「ハタガネ」で締めます。
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ここまで約2時間
がんばって集中して進めていただきました。

~~~~お昼休憩~~~

木工ボンドが固まったら、今度は塗装作業に入ります。
汚れや、劣化した塗面を丁寧に剥がしていきます。
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右側の帽子をかぶっていらっしゃるのは、お迎えにお見えになったご主人様です。
最初は、遠巻きにみていらっしゃったのですが、
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ここからは、愛の共同作業の始まりです。
色が剥げている部分に、周りの色と違和感が無いように色を塗っていく
「リタッチ」という作業をご主人と一緒にやっていただきました。

初めは遠慮がちだったご主人が、
「ニス入れ」作業まで進むと本格参戦!!

とうとう、最後のニス入れの大役を担っていらっしゃいました。

愛の力で綺麗な仕上がりになりました。
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