GEOGRAPHICA

黒と赤と黄。

2018/04/30 | 修理

4月30日 佐藤大文

こんにちは。塗装部です。
寒い暑いの優柔不断な気候もそこそこ安定してきましたね。その後皆様いかがお過ごしでしょうか。
4月が終わります。先週から世間はGWですね。お陰様で連休期間中、通勤の道路が空いてます。快適ですねぇ。

突然ですがこの箱物。背板を新しく作り替えました。無論、塗装せねばなりません。
塗ればいいってわけでもありません。ちゃんと他と風合いも質感も調和させましょう。

水性ステインで軽く素地に黒み(汚し)を入れて、乾燥後木地の毛羽立ちを削ってステインを入れて色を調節していきます。
気持ち、削りを多く加えてぼかしも入れます。水性の染料を木地に染み込ませ、その上から油性染料を乗せることで色の濃度を相乗的に上げます。ただし、光沢が出てくると黒は赤を相殺し、黄が強調されてしまう為、それを考慮の上色を作り上げねばならず一見簡単そうで難しい工程なのです。
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IMG_5725.jpg質感を合わせる為、一度目止めを施してからニスを入れてあげます。黒みが強いですね。ここから順次レッドステインやダークステインの微妙な調合で色を本体に合わせていきましょう。












↓左の画像が色の微調整前です。右の画像が色の微調整後です。
室内が霞ががって見えづらいですが、赤みがほんのりついています。
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取り付けをして全体を見て、終了です。光の差し込み方や、目の方向によって発色の見え方が異なりますが雰囲気は何となく合いました。一安心です。欲を言うならもう少しボカしを入れても良かったかもしれません。
とりあえず丸く収まりました。
いかったですね!!!
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気がつけば来月が終わればもう一年も半分。
まだ5月。もう5月。皆様はどちらでしょうか。
とりあえず私は目先の連休を楽しみにしています。
”刹那的”という言葉が好きです。中学二年生頃を思い出すので。

それではまた。良いGWを。