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ジェオグラフィカ -GEOGRAPHICA- │ 東京・目黒通りのアンティークショップ

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アンティーク家具辞典

アンティーク家具辞典

BOOKCASE

ブックケース

bookcase ブックケース

14世紀、15世紀の英国ではまだまだ王権の確立が整わず荘園領主どうしの小競り合いや、フランスとの百年戦争、バラ戦争等が起こり情勢は不安定でした。そのような中貴重な書物、文献の多くは教会や各大学の図書館、宮殿などに保管され、一般の人々が普通に手にするには至っていませんでした。ですから本来BOOKCASEとは図書館などにある壁に備え付けの大型の本棚のことを指しました。17世紀に入り政情が安定し、文化、生活レベルも向上し書籍が一般にも流通し始めるようになり、小振りな書棚や扉付きの本棚が作られるようになりました。
18世紀に入り大型のガラス扉をもつ、建築の装飾を取り入れたBOOKCASEが作られ、以後様々な形態のBOOKCASEが登場し現在に至っています。今日では一般的にガラス扉のついた書棚をBOOKCASEと呼ぶようです。

BUREAU

ビューロー

bureau ビューロー

その原形は古くから見られるバイブルボックス(聖書保管用の箱)などとも言われていますが、形状が似通っているだけで使用用途は異なりあまり正しいとは考えられません。17世紀に入り東インド会社によって中国や日本の櫃が輸入され英国内で作ったスタンドの上に飾られました。櫃とは観音開きの扉を持つ箱型の家具で表面は美しい蒔絵で装飾され、内部は大小多数の小引き出しなどで構成されていました。
これを英国内で模倣して作った家具がキャビネットオンスタンドであり、中でも扉が観音開きではなく、一枚で上部より手前に倒れるように開き、ステイと呼ばれる蝶番や、ルーパーといわれる二対の角材で支えられライティングスペースを提供する物をセクレタリーやエスクリトアーと呼びました。内部にはやはり小引き出しや書簡を入れるピジョンホールがあり、機能的にはほぼビューローと同じとなりました。ここにバイブルボックスの形状が入り込み、機能、形状とも現在のビューローのライティング部分に近い物が生まれ、スタンドの上に据え付けられビューローオンスタンドと呼ばれる家具が作られ始めたのです。現在のようにチェストオブドロワーズが下部につく形態になるのは18世紀に入ってからの事になります。またこのビューローの上部にブックケースがのったものや両脇に二対のブックケースがついたものをビューローブックケースと呼び、とくに両脇に付いたものを現在ではサイドバイサイドといいます。

CABINET

キャビネット

CABINET キャビネット

CABINETとは本来代々伝わる肖像画や絵画、貴重品などを飾りしまっておく小部屋のことをいいました。1600年の東インド会社の設立を経て、1660年のCHARLES II の王政復古に至り磁器や陶器などを蒐集し飾ることが流行しました。
これに17世紀初頭よりわずかに始まった英国内でのガラス製造が1663年バッキンガム公爵GEORGE VILLERS によりその独占権が取られ、工場生産をVAUXHALLの地で始め、供給が安定したことも重なり、CHINAといわれる磁器などを飾るCABINETという名称をもつガラス戸棚が頻繁に製造されるようになりました。ガラスを木枠で囲み扉や本体を作るには大変精巧な仕事が要求されました。現在でも英国において家具作りのことを総称してCABINET MAKINGというのはその由縁です。

CHEST

チェスト

BACHELOR'S CHEST

これは現代に入り使われている用語なのですが、チェストオブドロワーズの天板部が以前のチェストのように開き、内部が浅い物入れになっている家具を指します。中は小割に仕切られていて、ハンカチやカフスなど様々なものを収納したと考えられます。中には開いた天板部の裏に鏡が付いている物もあります。18世紀中頃に登場しその後様々な機能が追加されていきました。

CHEST OF DRAWERS

CHEST OF DRAWERS

中世のヨーロッパでは、本来はシンプルなただの木箱の上部に蝶番が付いた家具『COFFER』が貴重な衣類の収納に用いられていましたが、一番下層のものは非常に取り出しづらいために、CHARLESⅠの時代、1600年代の中頃から『COFFER』の最下部に引き出し『DRAWER』を付けた『MULE CHEST』が富裕な階級の間で用いられるようになりました。
引き出しの機能性は衣服の収納に大変都合が良く、ほどなく全てを引き出しに改良したCHEST OF DRAWERSに進化して広く普及しました。現在では主に下着、ルームウエア、リネンなどを収納するた為に用いられることが多くベッドルームファニチャーに分類されています。

DRESSER

ドレッサー

DRESSER

中世におけるドレッサーは本棚のような形状の物を指し調理をする食材などを置くために使用されました。16世紀に入りその使用目的は居間などでお皿を飾ったりするためとなり、17世紀後半から18世紀に入りその本棚状の家具の下にお皿やカトラリーを収納するための引き出し付きのサイドテーブルやサイドボード(カップボード)が加えられほぼ現在の形状となりました。

DRESSING TABLE

ドレッシングテーブル

DRESSING TABLE

日本においては鏡台をドレッサーやドレッシングチェストと呼んだりしていますが、ドレッサーは既述の飾り棚の付いたサイドボード的な形状の家具を指し、ドレッシングチェストもやはり既述のバチェラーズチェストとほぼ同じ機能を持った家具をさします。日本で言う鏡台の原形は化粧室に置かれた引出し付きの小振りなテーブルで、上にトイレットミラーと呼ばれる鏡を置いたものでした。
化粧の習慣は以前よりあり17世紀に入って一般にまで普及し、18世紀になって前述のようなドレッシングテーブルまたはトイレットテーブルが男性用、女性用共に盛んに作られました。18世紀中頃を過ぎるといままで別々であったミラーがドレッシングテーブルに固定され、一体として作られるようになり、より収納性を高めるためにチェストオブドロワーズがテーブルに取ってかわる物も作られました。これが現在日本でいう鏡台とほぼ同型となり、用語の混同を生んだと考えられます。
ヴィクトリアン期に入ってもその需要は高まり、ワードローブやウォッシュハンドスタンドなどと共にヴィクトリアンベッドルームスイートを構成する重要な家具となりました。

HALL STANDS

ホールスタンド

HALL STANDS

ホールスタンドとは現代に使われている用語ですが、19世紀初めに登場したエントランスホール用の家具です。帽子や傘や外套等をかけるのに使用されました。
時代を通して色々な形の物が作られました。本体の一部にカストアイロンを使った物や、衣服をなおすために小さい鏡がついたり、物をのせる棚やその下に衣服用のブラシをいれる小引出しがついたり、座るためのベンチがついたり、タイルがはめ込まれたりと様々です。ヴィクトリアン期には大流行し各家に一つはあったと言われる程です。また1860年代には曲木のものも登場しました。これと同じ用途で使用された小振りで、幅の狭いワードローブをHALL ROBEなどといいます。

SIDEBOARD

サイドボード

BUFFET

BUFFET

ビュッフェとはもともとフランス語が語源とされ、イギリスでは16世紀に入りその名を冠する家具が使われはじめました。その名が示すとおり本来はダイニングの際に使用され、サービングのため銀器や食器類が置かれました。
形状は基本的に3~4枚の棚が4本の支柱に固定された物でしたが、当時サイドテーブルやコートカップボードなども同じ用途で使用されビュッフェとも呼ばれたりしました。17世紀後半に入り殆どその姿が見られなくなりましたが、18世紀中頃よりTHE GILLOWやSHERATONが食器類をディスプレイしたり収納したりする棚付きのカップボードにビュッフェという用語を使いはじめ、現在においてはその用語が示す内容に多少の混同が見られます。

SIDEBOARD

SIDEBOARD

その原形は15世紀後半からみられるSIDE TABLEとなります。様々なタイプが各時代を通してみられますが基本的には壁付けのテーブルでHALLや居間や食堂に置かれ、食事のサービング用として使用されたり、壁掛けの鏡と二対のトーチ(燭台)と共に置かれたりしました。その置き場所や用途によってピアーテーブルなどと名称が変わったり、サイドボード以外のコンソールテーブルなどに派生していく物もありました。17世紀中頃に入りサイドカボードとも呼ばれ始め、その名称はコートカップボードやドレッサーなどにも使われました。
その後上部にカトラリーを収納するための壺型の容器がのった二対のペディスタルとワインクーラーと一緒に置かれ、ペディスタルサイドボードと呼ばれるようになりました。18世紀後半になり別々ではなくサイドテーブル自体に収納の機能をもたせ、シェラトンに代表されるようなサーペンタインフロントサイドボードやボウフロントサイドボードとなり現在の形状に近い形となってきました。ビクトリアン期の豪奢なサイドボードを経て現在の形となるのですが、中には上部に鏡が付くミラーバックサイドボードと呼ばれるものもあり、これは前述のHALLで明り取りの鏡と燭台と一緒に用いられた頃の名残りと考えられます。

TABLE

テーブル

CONSOLE TABLE

CONSOLE TABLE

サイドボードの原形といわれる壁付けのサイドテーブルより派生したと考えられます。コンソールという言葉自体はもともと建築用語で、軒(CORNICE)を支える巻型の持ち送り、または腕木(BRACKET)の部分を指し、壁に固定され前脚が付き、基本的に単体では自立しない壁付けのテーブルをコンソールテーブルといいました。 18世紀初頭にフランスより紹介され様々なデザインの物が作られ、天板に大理石を使用したり、脚部が動物の彫刻で金箔が貼られたり、脚部全体が翼をひろげた鷲だったりと少々グロテスクですが豪華な物も作られました。現在では自立するしないにかかわらず、後述のピアーテーブルなども含めて、壁付けの小振りなテーブルを総称してコンソールテーブルと呼ぶようです。

DRAW-LEAF TABLE

DRAW-LEAF TABLE

伸長式のテーブルです。主天板の下に左右二枚の天板が仕込まれ、引き出すことにより天板のサイズが変わります。その原形は16世紀後半に登場し、サイズも大きくリフェクトリーテーブル並みの物がほとんどでした。 17世紀中頃まで良く作られましが、その後はその伸長式の構造が色々な家具に応用されるばかりで、あまりドローリーフテーブル自体は作られなくなりました。しかし1900年代に入り折衷様式の流行とともにリバイバルし、当時の住宅環境に合うようサイズダウンされた物が作られましたが、構造的には16世紀ものと殆ど変わることはありません。

GATE-LEG TABLE

GATE-LEG TABLE

その名が示すとおり3枚の天板がフラップヒンジと言われる蝶番でつながり、収納時には両脇の天板は垂れ下がった状態で、使用時にはその2枚の天板を持ち上げ、それらを支えるために補助の脚がゲート(門)のように開閉し出てくるところからこの名称がつきました。16世紀後半に登場し、当時はフォーリングテーブルと呼ばれており、18世紀後半まで様々なデザインにおいて作られました。天板折りたたみの構造はほかの家具にも流用され、近しいところではサウザーランドテーブルやブレックファストテーブルなどと呼ばれる家具も登場しました。ゲートレッグテーブルの名称はたぶん19世紀中頃より使われはじめたのではないかと推測されます。
現在では俗称ですが折りたたみ式のテーブルを総称してドロップリーフテーブルやバタフライテーブルなどと呼ぶこともあります。1900年代に入り、やはりこの家具も折衷様式とともにリバイバルしましたが、ドローリーフテーブルと同様構造的に変化したところは殆どありません。

NEST OF TABLES

NEST OF TABLES

3~4組からなる入れ子式の小振りなテーブルセットになります。19世紀になってから広く普及し、主にリビング等で使用されました。SHERATONの文献には3組のものをTORIO TABLES、4組のものをQUARTETTO TABLESとする記述がみられます。

OCCASIONAL TABLES

OCCASIONAL TABLES

その名が示すように様々な用途に使われる小振りのテーブルの総称です。18世紀に入り作られはじめ、SHERATON の1803年のTHE CABINET DICTIONARYにそのイラストとオケージョナルテーブルという用語が認められます。使用目的により色々名前がつけられ、多種多様な材やデザインで作られました。

PIER TABLE

コンソールテーブルと同様壁付けの小振りなテーブルを指します。ピアーという言葉もやはり建築用語でアーチを支える支柱や橋脚、高窓と高窓の間の窓間壁(まどあいかべ)をピアーといいます。この窓間壁に置かれた壁付けのテーブルをピアーテーブルといいコンソールテーブルとは違い、基本的に自立するものをいいました。加えてピアーテーブルは装飾的な細長い壁付けの鏡と良くセットで置かれ、この窓間壁にかけられた鏡をピアーグラスと呼びました。

REFECTORY TABLE

REFECTORY TABLE

長方形の大きいダイニング用のテーブルをいいます。リフェクトリーという言葉の意味は大学などの食堂を指し、大人数で食事をとる大きなテーブルを総称してリフェクトリーテーブルと呼ぶようになりました。16世紀中頃に登場し17世紀を通して作られましたが、18世紀に入り家具の装飾の方法が変化し、また食事習慣や住宅環境も変化したこともあり、殆ど作られることはなくなりましたが、やはり既述のドローリーフテーブルと同様に1900年代に入り折衷様式とともにリバイバルし当時の住宅環境に合うようサイズダウンされた物が作られました。

WARDROBE

ワードローブ

WARDROBE

ワードローブという言葉には現在で言うウォークインクローゼットのような衣類やリネンを収納する部屋を指す意味があったようです。現在の形状の家具を指すようになったのは18世紀中頃になってからと思われます。その原形は16世紀頃から見られるハッチと呼ばれた大型の収納家具で、中には棚板が仕込まれていました。様々なものを収納したと考えられますが、 その後衣類やリネン専用の収納家具がプレスといわれそのプレスなどが置かれていた小部屋がワードローブで、転じて家具自体をワードローブと呼ぶようになりました。扉に鏡の付いた物や、様々な機能が加えられた物がその後も登場し、やはりヴィクトリアンベッドルームスイートを構成する家具のひとつとなりました。

WASH HAND STAND

ウォッシュハンドスタンド

WASH HAND STAND

現在日本で言われているウォッシュスタンドの正式な名称はウォッシュハンドスタンドとなります。ウォッシュスタンドとは15世紀以前からあるのですが、3本以上の支柱によりボウルを支え、顔や手を洗ったりするのに使いました。
形状は今で言う少し背の高いプラントスタンド的な物を想像していただければ遠くありません。ウォッシュハンドスタンドは19世紀に登場し、御存知の通り大理石が天板とスプラッシュバックやウォッシュボードと呼ばれるつい立て部分に使われ、耐水性が出されました。後に大理石部分をガラスやタイルに置き換えた物も作られ、さらにスプラッシュバックの上部に鏡をつけた豪華なものも作られました。使用用途はやはり洗顔や歯磨きなどのために使われ水をためるジャグ&ボウルなどを収納する機能もどんどん工夫されました。
オフィスや書斎用などでは外見的にはチェストオブドロワーズやカップボードで、天板部を開くとボウルが埋め込まれているなどのエンクローズタイプの物がよく使用されました。既述のドレッシングテーブルと同様にヴィクトリアンベッドルームスイートを構成する家具の一つとなります。

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