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ジェオグラフィカ -E-SHOP GEOGRAPHICA- │ 東京・目黒通りのアンティークショップ

Vintage View

アンティーク家具の選び方

アンティーク家具は、ディスプレイ効果の高い実用品です。そのために、装飾性と実用性がバランスよく保たれたものが好まれます。デザイン、色、艶、彫刻、などの装飾的な要素と、日常的な場面での実用性を考慮して機能、強度、メンテナンス性をチェックしましょう。一般的にデザイン優先の家具は強度的に不安が残ることもあります。使用状況や、使用環境を考慮して最適なものを選びましょう。

Point1 第一印象を大切に

意外に思われるかもしれませんが、アンティーク家具を選ぶ際に最も大切なのは、第一印象です。まず、その家具が好きか嫌いか、それがスタートになります。
アンティーク家具は、仮に同じデザインのものがあっても、それぞれに固有の存在感があり、決して同じものはありません。それぞれの家具は、その家具の使われてきた歴史に基づき、固有のパティーナ(古色、風合い)を纏いアンティークとしての存在感を高め今の世に伝えられています。その家具の第一印象が良ければ今後長く暮らしを供に出来る可能性は高くなります。この段階では、特別な知識は必要ありません。むしろ先入観は、選択の幅を狭めてしまう場合があります。まずは好き嫌いでお選びください。そこから様々なチェックポイントを通して、果たしてこの家具が本当に自分にとって最適な家具なのかを検証してください。以下にそのチェックポイントのいくつかをご紹介いたします。

Point2 状態で選ぶ

まず最初のポイントはその商品の状態(コンディション)です。アンティーク家具は修復したり、張替えをしたりしてオリジナルに手を加えると価値が落ちると言われることがありますが、一部のコレクターズアイテムや、最初から高価な美術装飾品として作られたもの、博物館の展示品としてその余生を送るものを除くとこれはまったくの間違いです。
一般的なアンティ−ク家具が作られた当時、その家具はその時代の最先端の技術を用いた流行の実用品として作られています。そしてその家具の素材や、作り、デザインなどが素晴しかったからこそ、次代に受け継がれて現在に至るのです。よってこれらの家具は現在においても家具として実用性はしっかりと担保されなければなりません。そして装飾品として外観部分も長い年月を経て初めて得られる風合い(パティーナ)をしっかりと残し、その歴史が残した細かいキズ等を含めて、愛情を込めて手入れをされてきた状態に修復しなければなりません。
また構造などの部分では現在の使用環境に適する様に強化されなければなりません。たとえば、当時の鏡は耐腐食性に劣るのであらかじめ交換されるべきであり、椅子やソファーの弾力材も高温多湿の日本では劣化し易い植物性のクッション材や馬毛等が使われている場合が多いので、表生地と共に現代の品質の良いウレタン等に交換されるべきなのです。アンティーク家具は古いから価値があるのではありません。80年、100年前に作られ、その品質の素晴しさから受け継がれ、使われて来たからこそ価値があるのです。ご購入されるアンティーク家具がしっかりと家具としても使え、装飾品としても正しい見え方をしているかが重要です。

Point3 デザインで選ぶ

アンティーク家具には様々なデザイン、形状、装飾があります。大まかに言うと男性的なものと女性的なもの。重厚なデザインと繊細で華奢なデザインに分けられます。これらは、デザインの基調になっている様式による所が大きく、それぞれの様式にあった材質、色、装飾が用いられることがほとんどです。初めてアンティーク家具を購入する場合には異なる様式の家具を同じ空間に置くことはどうなのかとか、他にある家具との相性はどうなのかが気になります。
でもこれはほとんど問題ありません。様々な様式やスタイルのアンティーク家具であっても皆共通して”パティーナ=風合い”を持っています。これは長い年月を経てきたアンティーク家具にのみ存在するものです。
よってデザインの違いやスタイルの相性を超えて、置いた瞬間から、もう何年も前からその場所にあった様に馴染んでしまうのです。一つの部屋をアンティーク家具で埋め尽すということであれば多少の統一性は必要でしょうが、お部屋のアクセントとして、見ていて気持ちが豊かになるアンティーク家具をインテリアに取り入れていくという観点では、冒頭に申し上げた通り皆様の第一印象が優先されるでしょう。

Point4 色合いで選ぶ

これも前述のデザインで選ぶと同じ考え方になります。代表的なアンティーク家具にはオーク材を使用した茶系のもの、マホガニー材を使用した赤系のもの、ウォールナット材を使用した赤茶系のもの、ナチュラルな色合いのパイン材の家具等があります。
ワックスのみで仕上げるパイン材の家具は別として、異なる材質の家具を同じ空間に置く時には、やはりそれぞれの家具が持つパティーナが色の違いによる違和感を減らしてくれます。マホガニー材のサイドボードの前にオーク材のダイニングセットを置いても不思議と馴染んでしまうのです。むしろ家具同士の色の違いよりも気を配らなくてはならないことは空間全体としての色調です。
床、壁 天井はもとより、カーテンやドア、照明などの部屋を構成する全体のバランスが重要です。白系の壁にライトな色合いの床で全体的に明るいお部屋に、明るい色の家具を置いても、家具が埋没してしまい平面的に見え、折角のアンティーク家具があまり目立たなくなってしまいます。壁が白系でも床がダーク系であれば少し立体感が出るでしょう。さらに壁が薄いグリーン系やイエロー系であれば更にアンティーク家具が引き立ってくる事でしょう。

豊富なカラーバリエーション

ジェオグラフィカの家具の修復に使われているオイルステイン。豊富なカラーがございます。
(左上から)ジャコビアンオーク、ダークオーク、ミディアムオーク、ライトオーク、レッドマホガニー、ブラウンマホガニー、ウォールナット

Point5 材質で選ぶ

アンティーク家具に良く使用されている材には、オーク、マホガニー、ウォールナット、パイン、ビーチ、エルムなどがあります。どの家具にどの材が使用されるかは、その家具の様式やデザインに起因することが多い様です。仕上げの色合いもまた、選択された材と様式で決まることがほとんどです。どの材質でもそれぞれに特有のパティーナを持ち材の特性をより際立たせます。それでは材質により作りや価格にどのような違いがあるのでしょう。主要の三つの材、オーク、マホガニー、ウォールナットで比較してみましょう。

まず作りに関しては、材の種類を問わず精巧に作られたもの、素朴な作りのものと多種あります。いわゆるカントリーデザインの家具には味わいのある素朴な作りのものが多く、これが逆にその家具の価値を高める場合があります。高級なマホガニーでもあえて繊細では無い作りのものも存在するのです。
また、イギリス人のオークへの愛着はことさら深く、歴史上の長い期間に渡り使用されてきました。オークは無垢材で使用されることがほとんどで、木目は他の材に比べ雄々しく、細かく繊細な装飾には不向きですが、重厚な仕上りになります。家具の種類やサイズも豊富で、比較的安価であると言えますが、製材の仕方により特殊な木目を持つもの、ポラードオークと呼ばれる特殊な生育方法の材を使用し精巧に作られた家具は大変高価なものになります。

次にマホガニーは高級材と言われます。これは現在大半のマホガニーが伐採禁止になっているからではなく、18世紀当時のイギリスにおいても、既に高級材として扱われていました。他の材に比べて原材としての価格が高いということもあるのですが、マホガニー自体の赤味を帯びた木肌に塗装を施すと輝く様な色合いになり、木目も詰まっており、繊細な加工にも向いてます。また特性として反ったり,割れたりし難いという性質が高級材としての所以です。よって空調等を常時使用している場所等にはマホガニーの家具が最適です。マホガニーの種類にもよりますが、無垢材や突き板材としても使われ、装飾性の高い家具も多いと言えます。

最後にウォールナットは、その木目の特殊性から突き板材で使用されることが多いと言えます。木目も詰まっており、繊細な加工も可能ですが、材として柔らかく、あまり無垢材での使用には向いておりません。固い材の下地の上に木目を模様の様にあしらった突き板張りが基本です。よって価格的にはマホガニーとオークの中間と言えるかもしれません。ただ18世紀末頃から使用された北米産のウォールナットは木目も素直で、マホガニーの代用材としても使用され、無垢材として使用されることも多かったようです。

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オーク材の家具
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マホガニー材の家具
photo5-3
パイン材の家具

Point6 サイズで選ぶ

現実的なチェックポイントです。家具は、実際に置かれる場所の状況により様々な制約が出て来ると思います。多少アレンジして置き場所を変えればという場合もあるとは思いますが、無理矢理場所を作って置いても、せっかくの家具の見え方が悪かったり、機能性や日常の生活に支障をきたす場合は考えものです。
サイズに関して特に注意していただきたいのは奥行きと高さです。幅は廻りの家具を動かせば多少の融通は効きます。しかし奥行きに関しては周辺に置かれる家具との兼ね合いで大きく制約を受けることになります。良く人が通る場所が極端に狭くなったり、部屋への出入りに支障をきたしたり、椅子を引いたら他の家具に当たってしまったりと、色々と注意が必要です。表記のサイズをよく確認して実際の設置予定場所を想定してください。
同様に天井の高さにも注意が必要です。まず家具が入らない。入っても天井ギリギリで圧迫感が増す等々。これらは家具の構造やデザインにより多少のサイズダウンも可能な場合がありますが余分なコストが掛かってしまいます。
もう一つ重要なのは搬入経路です。設置すべき部屋まで家具や、建具を傷つけずに運ばなければなりません。ちょっとした廊下の折れや、扉の間口と周辺の環境、階段の傾斜角度と天井の位置など、一見余裕が有る様に見えても入らない場合があります。また逆に難しそうに見えても、すんなりと入ってしまう場合もあります。
ほとんどの家具は、店舗で見ると実際よりも小さく見えてしまいます。搬入経路や、設置場所に不安がある場合は、スタッフにお気軽にご相談ください。必要によっては納品前に搬入経路を弊社配送スタッフが確認させていただきます。

Point7 用途と実用性で選ぶ

アンティーク家具は過去に作られたものです。今で言う隙間収納的なものも、テレビ台的なものも当時は存在しません。逆に現代の我々の生活習慣からは無くなってしまった、またはテクノロジーの進歩により使い道が無くなった家具があったりします。よってこれらの家具を本来の目的とは違う使い方で、現代の我々の生活に合った使い方を見つけるのもアンティーク家具を使う楽しみと言えるでしょう。
例えばコールボックスと呼ばれる家具。これはストーブ用のコークス入れです。今は必要ありませんね。これをスリッパ入れやマガジンラック、ゴミ箱として使うことは、英国でもよくあります。ウォッシュハンドスタンド、これはヴィクトリアンの時代に寝室に置かれた手洗い、洗顔用の家具です。天板は大理石で出来ています。これをキッチン廻りでパンをこねる台として使っている家庭もあります。また、英国特有の家具に、ケーキスタンドやティートローリーと言われるものがあります。これらはもちろん英国の麗しき習慣であるアフタヌーンティーなどで使用される家具です。しかし、現代ではトローリーはプリンター置き、ケーキスタンドは室内で鉢植え置き等に使われたりします。
アンティーク家具の使い方は自由です。気の利いた使い方でアンティークの魅力をさらに引き出すことが可能です。
但し、繊細な脚を持つ飾り棚に重過ぎるものを入れたり、華奢なサイドチェアー等を日常のダイニング用の椅子として使用するには、強度的に不安を生ずる場合もありますので是非スタッフにご確認ください。

Point8 サービスで選ぶ

これは当たり前のことかもしれません。長く使用されてきたアンティーク家具ですから、適切なメンテナンスを施せば引き続き長く使用することが可能です。天然の木製品ですから、使用環境によってコンディションに大きな違いが出てきます。しかし、多少の不具合があっても、きちんと修復可能なことがアンティーク家具の一番の長所です。是非長く愛用していただき、次の世代にもアンティーク家具を繋いでいただければと願っております。その為に弊社は自社工房を完備しており、熟練の職人が修復にあたっております。よってご購入から10年後、20年後であっても、いつでも修復を行い、お客様にお使いいただいた年数分を足したパティーナ(風合い)を甦らせることが可能です。

Point9 一期一会

アンティーク家具は基本的に一点ものです。よって出会いのタイミングがとても重要になってきます。第一印象をパスし、前述の様々なチェックポイントをクリアした家具は是非ご購入ください。一期一会。二度と出会うことはありません。逆説的に言えばチェックポイントをクリアしないのであれば出会うまでじっくりと待つことも重要です。
細かい御要望をお伝えいただければ専任のバイヤーが時間をかけてでも探してまいります。次回の買付で見つかる場合も、1年以上お待ちいただく場合もあります。それこそ仕入も一期一会の出会いです。お探しものがございましたら是非スタッフにご相談ください。

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